Seventh Heaven

その3

マリンとティファのお店は「セブンス・ヘブン」

もっと他の名前にしようか迷って、懐かしいこの名前にした。それに、この名前にすればビックスもウェッジも、ジェシーも、七番街の仲間たちのことをいつまでも忘れずにいられる。

一緒に闘った仲間たちに「星を守ったよ」と、話してやれそうな、そんな気がする。

 

コレルの人たちには「店に顔をだす」ような、心のゆとりがないのだ。
でも少しずつ、炭坑が復興するのにつれて、人の顔に光が戻ってくるように思えた。

輸送船が着く日には特別賑やかになる。
あの男が船を回してくるからだ。

村に風が吹いてきた。

「元気そうじゃないか!!ティファ、あのおっさんとうまくやってるか?」

「シド!そんな大声で、もう!営業妨害よ!!」

顔を真っ赤にしてふくれるティファが面白くてしかたない。

「はっはっはっ!オレ様は営業に貢献してるぜ。見ろ、関係者で満席だ」
「はいはい、どうもありがとうございますっ」

たしかにシドが来ると、村の人たちも元気になるのがわかる。周りに人を集めるタイプなのだ。熱いハート健在だ。

「シドおじちゃん!!!いらっしゃい」
「よーー、マリン、背が伸びたんじゃねぇか?いい子にしてるな」
「いっぱい注文してね、おじちゃんが来てくれたらお店が儲かるのよ」
「はっはっ、立派な女主人だ!けどよう、『おじちゃん』はいけねぇ。お前のとうちゃんよりずっと若いし、念のために言うが独身だぞ」

「なに悪あがき言ってんの、みんな笑ってるわよ」

クルーどもがげらげら、涙を流して笑っていた。ティファもここぞとばかり反撃だ、言われっぱなしじゃたまらない。
「艇長、形勢不利ですぅ」今度のフライトが済んだら、挙式なのだ。
「おい、ティファ!メシはまだか!!こやつらを黙らせろ!!!」
山盛りの料理がどかんどかんと並べられた。魔法のように出てくる大皿に拍手が沸いた。

「どんどん召し上がれ、さあどうぞ」

シドったら、相変わらず態度悪いわね。ふふん、後でシエラさんにデンワしちゃおうっと。

 

 

そんなこんなで、ランチタイムに、そして夕方のひととき、この店に寄ってくれる人が増えてきた。口ではあんなに酷いことを言っていたが、それは荒んだ暮らし振りが言わせているのだと、ティファも知っていた。
何より、ティファの表情が明るくなった。

忙しく働くうちに、元来の元気を取り戻したのだ。
そしてそれを誰よりも喜んでいたのは、言うまでもない、バレットだった。

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