Home> 日記 > 関西学院大学にて有栖川有栖氏の講演をきく

関西学院大学にて有栖川有栖氏の講演をきく

  • 2011年10月27日 21:28
  • 日記

111027-162022.jpg正直言って、有栖川有栖氏のことは存じ上げないまま、作家先生とやらがお話になるのはどんな事だろうと「素」のままで講演会に出掛けました。
昨年「涼宮さん」がらみで見つけた「西宮文学案内」の平成23年度版です。
小学生11歳の時にあこがれの推理小説作家にファンレターを出したのが始まりと、自己紹介を始めた有栖川氏。
じつは月末締切で1本抱えた身で、「こんなところで話なぞしている場合ではない」と激白される。何ページなのですかと尋ねる対談相手に、「作品にふさわしい枚数でお願いします」と言われていること、締め切り寸前であるにもかかわらずきのう8枚書いたという。
この調子なら1日8枚で40枚書くことで自分を肯定されているところが実に面白かった。

京阪神エリアはミステリーの舞台設定にもってこいで、御自身も出身地であることもあり、「使い勝手のよいエリアで」と話された。このエリアは海、山、川、そしてミステリーに必須な「都市」かつ『田園風景」が備わっているという。その通りだ。ないのは砂漠ぐらいかと。

111027-162104.jpg実績ある作家先生のお言葉で興味深かったのは、ミステリーが浸透している社会は民主化も進んだ社会ですね、ということ。
社会派ミステリーとなると、社会の巨悪に切り込んでいくし、それは大企業だったりときに行政であったりします。犯人探し謎解きをするのがミステリーだから、統制の取れ過ぎた社会では、暴いてはならない謎に満ちているというものです。中国の共産主義を相手に謎解きを挑んだ日には、田んぼの畔に穴を掘って埋められても仕方ないでしょう。
ついでに監視・密告社会では秘密やトリックは使いにくいですよね。
有栖川氏の指摘は、言い当てて妙でした。
「こんどリビアを舞台にどうですのん」と水を向けられて、びびったふりをしていたのも情勢不安でシャレにならない地域が舞台ではかけないわ、ということでしょう。

日本はミステリー大国だというのは、イギリスドイツフランスを引き合いに出して、実社会が穏やかなればこそ、物語で謎解きや発見指摘告発をしても大丈夫ということに根拠があることも仰られました。
これは土居豊氏も御自身のブログにて語られております。
物語の中身は現実社会の反映でもあり、眞逆でも大丈夫、それを求められるのですね。、
いま、アジアの諸国に日本のミステリー翻訳が読まれ始めているらしいですが、中国では振るわないと。
実生活ですでに巨悪を相手に日々生きている人たちには、物語までそれでは面白くもないと。そうですよね、そらそうや。


日本一の地下街もミステリーの素材としては美味しい。
高齢者施設はどうでしょうね、の問いかけにやや含みを帯びた笑。次のネタかもしれない、違うかもしれない。

次回11月は土居豊氏の講演に行きます。

トラックバック:0

TrackBack URL for this entry
http://rocket-port.com/mt/mt-tb.cgi/77
Listed below are links to weblogs that reference
関西学院大学にて有栖川有栖氏の講演をきく from ダイニングルームのひとりごと

コメント:0

Comment Form

Index of all entries

Home> 日記 > 関西学院大学にて有栖川有栖氏の講演をきく

カテゴリ
アーカイブ
購読
Powerd By

Return to page top