Home> 日記 > いましばらく余韻を味わいたいような

いましばらく余韻を味わいたいような

  • 2008年9月18日 21:03
  • 日記

出会えたことがほんとうにうれしい、「おくりびと」です。
今の職業でなかったら、この年でなかったら、反応しなかったでしょう。だから映画でもなんでも、「出会い」はご縁と思います。
見たいと思ったことも、見にいけたことも、ご縁と思います。
http://www.okuribito.jp/

近頃珍しい、「書き下ろし」の作品であることにも喜びを覚えました。
職業柄、物語にのみ入り込むということが簡単でなくなっているのですが、この作品は、風景や周辺の仕込み、カメラワーク、せりふの一つ一つに面白さを見ることができました。
庄内平野の四季の風景、実在しているかのような町並み、お風呂屋さん、あの世にたび立つのにまったくふさわしい月山の山並み。
物語を成り立たせるのに費やされたであろう、膨大なエネルギーをしっかり感じることができました。

この作品を通じて、一番感じていたのは「職業観」ということでした。

人の死は、日本人にとっては「忌みごと」で「ケガレ」です。
それにかかわる職業は、残念なことに偏見をもたれているようです。
作者はためらうことなく、そこにも切り込んでいく。
しかし、
私は思うのです。
この世に不必要な職業なんてないと。
蔑まれたり偏見をもたれたりするのは、職業のせいではなく、「人」の姿勢ではないかと思うのです。
平たく言えば「プロ意識」。
私のこの仕事、何のためにやっているのか。生活の糧を得るためにだけ、自分の時間を切り売りしているのであれば、仕事は苦しみです。
「何のために」すなわち、意識の問題です。
確かに生活の糧を得ることは重要です、しかしそれだけなのですかと、私は思います。

自分のところさえ儲かればいい、ばれなければいい、という意識が、食べ物の安心安全を脅かしているのではないでしょうか。自分たちの扱っているものは人の命の源であることを考えて行動しているか?否。

誰の立場にたって行動するか、見失っている、ということだと思うのです。

永のお別れを切り口にした作品でした、しかし表現していることは、かなり別のことであったり深いことであるな~と感じた2時間でした。

Index of all entries

Home> 日記 > いましばらく余韻を味わいたいような

カテゴリ
アーカイブ
購読
Powerd By

Return to page top